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企画展 Exhibition
2022年展覧会予定
終了 |
1.11-28 | 廣田真知子展 |
終了 |
3.25-4.13 |
田中英生 |
終了 |
4.18-30 | 山本裕子展 |
開催中 | 5.9-21 | 岡義実展~はじまりはセーヌ~ |
6.6-17 | 馬籠伸郎展 | |
6.20-7.2 | キリコカ・KIRIKOKA展 | |
|
馬籠伸郎展 6月1日(水)-17日(金
*お作品についてのお問い合わせはinfo@tohoart.comまたは03-5733-5377までお願いいたします。
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Nouvelle Vague 2022 Imaginism〈心象主義〉
岡 義実 展~はじまりはセーヌ~
2022 年 5 月 9 日(月)→ 21 日(土)東邦アート
3 会場同時期開催
【新 宿】
「第 33 回 岡 義実 展―自然と人の自由な時間・空間・愛―」
会期:2022 年 5 月 4 日(水・祝)→ 17 日(火)
会場:小田急百貨店 新宿店 本館 10 階=美術画廊・アートサロン
【銀 座】
「岡 義実 展 水彩・スケッチ展」
会期:2022 年 5 月 9 日(月)→ 21 日(土) 会場:吉井画廊
【開催にあたって】
岡 義実氏が画家になることを決意し、1969 年に渡仏してから半世紀以上が過ぎました。
古典の時代、グレーの時代、新具象の時代、新印象の時代と作風を変遷させ、ここ数年は《心象主義》を提唱しています。氏が唱える《心象主義》とは、「時間と空間を超えて、自然を透過し、心の中に積もった感覚の自由な表現を目指す」ことです。ここで強調されるのは、真の「自由」とは、人間と自然の尊厳を前提にしてこそ成立するということ。その意味合いは深く、自然破壊が進み、環境問題が深刻化する現代において、切実なメッセージを我々の心に問いかけてきます。風光溢れるフランス風景の深部を見つめ、 同時に自身の内面と向き合い、変動する時代を背景に日本とヨーロッパを往来してきたからこそ辿り着いた、独自の画境と言えるでしょう。
《心象主義》がますます深まりを見せる近・新作展(小田急百貨店)、モティーフとの出会いの感動を伝え、 制作の原点を示唆するスケッチ展(吉井画廊)、《心象主義》に至る画家の軌跡を辿る展覧会(東邦アート)。 今回の合同展では、これらの展覧会を都内三ヶ所で開催することで、あらためて岡義実芸術の魅力の核心を探ります。このまたとない貴重な機会に、出来るだけ多くの方々に岡氏の作品世界を是非ご堪能いただけると幸いです。
*お作品についてのお問い合わせはinfo@tohoart.comまたは03-5733-5377までお願いいたします。
岡 義実 展~はじまりはセーヌ~
2022 年 5 月 9 日(月)→ 21 日(土)東邦アート
3 会場同時期開催
【新 宿】
「第 33 回 岡 義実 展―自然と人の自由な時間・空間・愛―」
会期:2022 年 5 月 4 日(水・祝)→ 17 日(火)
会場:小田急百貨店 新宿店 本館 10 階=美術画廊・アートサロン
【銀 座】
「岡 義実 展 水彩・スケッチ展」
会期:2022 年 5 月 9 日(月)→ 21 日(土) 会場:吉井画廊
【開催にあたって】
岡 義実氏が画家になることを決意し、1969 年に渡仏してから半世紀以上が過ぎました。
古典の時代、グレーの時代、新具象の時代、新印象の時代と作風を変遷させ、ここ数年は《心象主義》を提唱しています。氏が唱える《心象主義》とは、「時間と空間を超えて、自然を透過し、心の中に積もった感覚の自由な表現を目指す」ことです。ここで強調されるのは、真の「自由」とは、人間と自然の尊厳を前提にしてこそ成立するということ。その意味合いは深く、自然破壊が進み、環境問題が深刻化する現代において、切実なメッセージを我々の心に問いかけてきます。風光溢れるフランス風景の深部を見つめ、 同時に自身の内面と向き合い、変動する時代を背景に日本とヨーロッパを往来してきたからこそ辿り着いた、独自の画境と言えるでしょう。
《心象主義》がますます深まりを見せる近・新作展(小田急百貨店)、モティーフとの出会いの感動を伝え、 制作の原点を示唆するスケッチ展(吉井画廊)、《心象主義》に至る画家の軌跡を辿る展覧会(東邦アート)。 今回の合同展では、これらの展覧会を都内三ヶ所で開催することで、あらためて岡義実芸術の魅力の核心を探ります。このまたとない貴重な機会に、出来るだけ多くの方々に岡氏の作品世界を是非ご堪能いただけると幸いです。
*お作品についてのお問い合わせはinfo@tohoart.comまたは03-5733-5377までお願いいたします。
~Reptiles and Flowers~山本裕子展 4月18日(月)-30日(土)
爬虫類ショップで人気のペット、ヘルマンリクガメ(カメ)、コーンスネーク(ヘビ)、ミドリナメラ(ヘビ)、そして岩国で取材をした岩国の白蛇(天然記念物)が花々とともに登場いたします。また、お花だけの作品も出品いたします。
*お作品についてのお問い合わせはinfo@tohoart.comまたは03-5733-5377までお願いいたします。
爬虫類ショップで人気のペット、ヘルマンリクガメ(カメ)、コーンスネーク(ヘビ)、ミドリナメラ(ヘビ)、そして岩国で取材をした岩国の白蛇(天然記念物)が花々とともに登場いたします。また、お花だけの作品も出品いたします。
*お作品についてのお問い合わせはinfo@tohoart.comまたは03-5733-5377までお願いいたします。
![]() 吉兆 4F ¥154,000-税込 |
![]() 仲良し 4F ¥154,000-税込 ヒョウモントカゲモドキ(ヤモリ)SOLD OUT |
![]() ボールパイソン 4S ¥176,000-税込 Ball Python、この蛇は、まるまるとボールのようになるそうです。ペットショップで大人気の蛇です。 |
廣田真知子展 1月11日(火)-28日(金)*終了しました。
*お作品についてのお問い合わせはinfo@tohoart.comまたは03-5733-5377までお願いいたします。
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The existence of different things Ⅱ 20F 油彩・テンペラ混合 \748,000-税込 自らと異なるものの存在を認めることは、自らの存在を認めることに繋がると思います。 |
![]() 友人と共に川沿いを歩き、共に過ごした時間を思い出します。 |
スペイン、グラナダからミハスへの風景です。空は、空というより宇宙を感じました。 |
![]() |
不自然に作られた世界に眠る WF4 油彩・テンペラ混合 ¥440,000-税込 舞台上に咲き切った花の美しさ演出したかったのですが、どんなに美しく描こうとしても「自然」であることの美に敵わないと思いました。 |
![]() 植物は生きることだけに懸命であり、それゆえに魅了されるのだと思います。 |
![]() 不自然でも目を引くための健気な努力は、時にわざとらしくても表現する上で大切だと思います。 |
![]() 特別でなかった花が、子供が綺麗だと言った瞬間に特別なものに変わってしまいました。 |
![]() 過ぎゆく時の中で 4M 油彩・テンペラ混合 ¥264,000-税込 赤い薔薇の色がだんだん落ち着き、深味が増していくような変化に憧れます。 |
![]() 時を共にする存在がいるだけで心強いように思います。 |
![]() 次の季節がくる前はワクワクします。 |
![]() 穏やかな一時 3F 油彩・テンペラ混合 ¥242,000-税込 薔薇の微妙な変化が緩やかな時の流れに気づかせてくれました。 |
![]() 角砂糖で城を作ろうとしている過程で蟻に見つかってしまった場面です。 |
![]() 日常の些細な歪み SM 油彩・テンペラ混合 ¥198,000-税込 他と比べて劣等感や優越感を抱いたりしてしまう気持ちを、自戒を込めて表しました。 |
![]() 燃命 Ⅱ SM 油彩・テンペラ混合 ¥198,000-税込 植物は生きることだけに懸命であり、それゆえに魅了されるのだと思います。 |
![]() 初夏の薫り SM 油彩・テンペラ混合 ¥198,000-税込 眩しい日差しがそれまでの湿気を干していき、漂う空気が一新されます。 |
![]() 予感 SM 油彩・テンペラ混合 ¥198,000-税込 次の季節がくる前はワクワクします。 |
![]() たゆたう SM 油彩・テンペラ混合 ¥198,000-税込 ただゆらゆらとしたのんびりとした時間は、慌ただしい日々の合間に必要な時間だと思います。 |
道中にて SM 油彩・テンペラ混合 ¥198,000-税込 生きていく中での二度とない出会い。 |
2021年
終了 |
12月の常設展12.6-24 クリスマス小品展 |
|
終了 | 11月の展覧会11.15-27 RUBICON REBOOT | |
終了 | 10月の展覧会10.18-30 秋のサロン | |
終了 | 9月の常設展 | |
終了 | 8月の常設展千々岩修 | |
終了 | 7月の常設展 愛しきものたち~Cats~ | |
終了 | 6月の常設展 安西大展 | |
終了 | 3月の展覧会3.15-27 田中英生展 | |
終了 | 1月の展覧会1.12-23 新春展 | |
~Christmas~小品展 12月6日(月)-24日(金)<span>
【出品予定作家】
阿部澤・安西大・岩城大介・小笠原雄介・カズヒコ カケガワ・河村純一郎・國司華子・栗原一郎・菅原さちよ・田中英生・千々岩修・ツジモトコウキ・中島千波・中野弘樹・平松礼二・馬籠伸郎・松村卓志・三浦明範・安冨洋貴・山口暁子ほか
約40点、展示します。
【出品予定作家】
阿部澤・安西大・岩城大介・小笠原雄介・カズヒコ カケガワ・河村純一郎・國司華子・栗原一郎・菅原さちよ・田中英生・千々岩修・ツジモトコウキ・中島千波・中野弘樹・平松礼二・馬籠伸郎・松村卓志・三浦明範・安冨洋貴・山口暁子ほか
約40点、展示します。
第4回 RUBICON REBOOT
ルビコン展は、紀元前49年前にカエサルが、当時ローマとガリアの境界であったルビコン川を苦渋の決断ののちに渡河した故事にちなみ、2000年に広島市立大学の先生方により命名され始動された展覧会です。
“芸術とは技の優劣ではなく、何かを決断した生き方の美しさ”という考えに沿って2001年から2010年まで40名の方々が出品されました。2018年に再始動となり、今回第4回展となります。15名の作家による展観をどうぞお楽しみください。
【出品作家】
7 期生 大谷郁代 IKUYO OHTANI/向川貴晃 TAKAAKI MUKAIGAWA
8 期生 梅田祐希 YUKI UMEDA
9 期生 中野淳也 JUNYA NAKANO
10期生 下薗博昭 HIROAKI SHIMOZONO/長坂誠 MAKOTO NAGASAKA
13期生 飴本崇久 TAKAHISA AMEMOTO
14期生 五嶋千絵 CHIE GOTO/廣岡元紀 GENKI HIROOKA
16期生 松永瑠利子 RURIKO MATSUNAGA
17期生 行晃司 KOJI YUKI
18期生 木須葵悠 KIYU KISU
19期生 王 子駿 SHISHUN O
21期生 真下玉女 TAMAME MASIMO
22期生 岡里実 SATOMI OKA
“芸術とは技の優劣ではなく、何かを決断した生き方の美しさ”という考えに沿って2001年から2010年まで40名の方々が出品されました。2018年に再始動となり、今回第4回展となります。15名の作家による展観をどうぞお楽しみください。
【出品作家】
7 期生 大谷郁代 IKUYO OHTANI/向川貴晃 TAKAAKI MUKAIGAWA
8 期生 梅田祐希 YUKI UMEDA
9 期生 中野淳也 JUNYA NAKANO
10期生 下薗博昭 HIROAKI SHIMOZONO/長坂誠 MAKOTO NAGASAKA
13期生 飴本崇久 TAKAHISA AMEMOTO
14期生 五嶋千絵 CHIE GOTO/廣岡元紀 GENKI HIROOKA
16期生 松永瑠利子 RURIKO MATSUNAGA
17期生 行晃司 KOJI YUKI
18期生 木須葵悠 KIYU KISU
19期生 王 子駿 SHISHUN O
21期生 真下玉女 TAMAME MASIMO
22期生 岡里実 SATOMI OKA
![]() 10期生 下薗博昭 「君の音を待つ」 8F 油彩、パネルに白亜地 視ることや音を観察することについて研究を継続してきたことが、夢の世界への広がりをみせ、新たなテーマの軸を生み出すきっかけとなりました。 |
![]() 10期生 長坂誠 「思慕」 6F テンペラ、油彩、銀箔、パネルに白亜地 |
![]() 13期生 飴本崇久 「湧水譚」 4F 油彩、シナベニヤパネル、麻布、白亜地 |
![]() 13期生 飴本崇久 「雨の降る前 」 0号 鉛筆、ストラスモア紙 |
13期生 飴本崇久 「煙草と木犀」10F 鉛筆、ストラスモア紙 |
![]() 14期生 五嶋千絵 「共に生きる世界・6」 10F テンペラ、油彩 自然の中で暮らし、目にするものたちと似た、しとやかで透明な美を感じてやまない瞬間。 |
![]() 14期生 廣岡元紀「 3頭の羊たち」 6P 油彩、、パネル、綿布、石膏他 |
■秋のサロン
【出品作家】
大畑稔浩・小杉小二郎・広田稔・保田井智之・宮いつき
大畑稔浩・小杉小二郎・広田稔・保田井智之・宮いつき
![]() 大畑稔浩「仰光・銀杏」 10M 自宅の敷地内にある銀杏で、樹齢およそ100年の大木です。 銀杏の花言葉は「荘厳、鎮魂、長寿」です。 青空に黄色くそびえ立つ大木の、木の間から見えた太陽の光は、 真っ直ぐに私に降り注ぎました。それは神様が「人類がコロナを克服した未来」 を、私に見せてくださったように思えました。 |
![]() 「density current―濃密な流れ―」 2007年 木・ブロンズ 80×26×50cm(台座なし) |
![]() 保田井智之 「a note in the night―夜の音―」 2004年 木・ブロンズ 90×35.5×23cm(台座込 |
![]() 「Witch2 ―魔女―」 2007年 木・ブロンズ・酸化鉄 58×22×10cm(台座込) |
■8月の常設展
■愛しきものたち~Cats~展 7月1日(木)~30日(金)
【出品作家】
赤木範陸・岩城大介・小笠原雄介・岡本実佳枝・
カズヒコ カケガワ・金木正子・田尾憲司・ツジモトコウキ・
中谷彩加・松村卓志・山梨備広・横山佳子
赤木範陸・岩城大介・小笠原雄介・岡本実佳枝・
カズヒコ カケガワ・金木正子・田尾憲司・ツジモトコウキ・
中谷彩加・松村卓志・山梨備広・横山佳子
![]() 横山佳子 雨ふり S4 ¥165,000-(税込) 正直で自由に生きた猫たちは、誰にも媚びることなく、ありのままで私と共存していた。 柔らかくしなやかで愛らしい猫たちが、切なく鈴の音色と共に儚げに彷徨う。 |
![]() 横山佳子 凛々 6F ¥165,000-(税込) |
|
■安西大展 5月~6月常設展示
■―虚と実―田中英生展 3月15日(月)-27日(土)
■新春展 1月12日(火)-23日(土)
出品作家:小笠原雄介・ツジモトコウキ・長坂 誠・馬籠伸郎・行晃司ほか
出品作家:小笠原雄介・ツジモトコウキ・長坂 誠・馬籠伸郎・行晃司ほか
クリスマス小品展 12月7日(月)-25日(金)
![]() ガラス絵 直径13cm ¥88,000-税込 |
![]() 上・ジョナゴールド4×4cm SOLD OUT 左・王林7×4cm 中・ふじ5×5cm 右・紅絞5×5cm |
![]() ガラス絵 直径13cm ¥88,000-税込 |
\198,000-税込 |
\198,000-税込 |
水彩\198,000-税込 |
\330,000-税込 |
![]() \396,000-税込 |
河村純一郎「見えないもの」 h:27cm アクリル、着色 \165,000-税込 SOLD OUT |
水彩27×39cm \198,000-税込 |
![]() ¥550,000-税込 |
![]() コラージュ27×22cm ¥660,000-税込 |
コラージュ22×27cm ¥660,000-税込 |
¥198,000-税込 |
ANMico ー畠中彩・松尾奈保・岡本実佳枝ー
11月20日(金)-28日(土)(「ANMico」とは3人の名前の頭文字、Aya(畠中彩 )、Naho(松尾奈保)、Mikae(岡本実佳枝)とイタリア語で「臨界」を意味する「critico」を組み合わせたもの。それぞれのテーマのもと、自身の内面に肉薄した表現=臨界点を目指す。)
11月20日(金)-28日(土)(「ANMico」とは3人の名前の頭文字、Aya(畠中彩 )、Naho(松尾奈保)、Mikae(岡本実佳枝)とイタリア語で「臨界」を意味する「critico」を組み合わせたもの。それぞれのテーマのもと、自身の内面に肉薄した表現=臨界点を目指す。)
諏訪敦先生よりメッセージ
私が彼女たちに関わったのは少しの間だったが、数年ぶりに作品を見て、それぞれのペースで着実に研鑽を積んできたことを確認できた。
松尾は蠱惑的で唯美的な写実画が世に溢れる中、彼女の硬質な画面は際立っていて決然とした印象だ。既にいくつかの受賞経験もあり、写実表現の宿痾である類型化の問題には、いつか彼女なりの解決策を見出すに違いない。
畠中は日常風景の中に侵入する小さな幻惑を、メゾチントという手のかかる技法で深い諧調に刷り上げる。技術習得への強い意欲が制作を支えており、版画を対象にした国際コンペへの挑戦を始めたばかりだ。
岡本の描画精度はある水準に達しており、効率とは無縁の膨大な時間を注ぎ込む描き方ゆえに、寡作であることを避けられないかもしれないが、画面にはこういった仕事でなければ得られない瞑想的な充実感が宿っている。
この3人がグループを結成し、東邦アートに継続的な発表の場を与えていただいた。御厚意に感謝するとともに、決して易しくない生き方を選んだ彼女たちが、支持者に恵まれることを願っている。
私が彼女たちに関わったのは少しの間だったが、数年ぶりに作品を見て、それぞれのペースで着実に研鑽を積んできたことを確認できた。
松尾は蠱惑的で唯美的な写実画が世に溢れる中、彼女の硬質な画面は際立っていて決然とした印象だ。既にいくつかの受賞経験もあり、写実表現の宿痾である類型化の問題には、いつか彼女なりの解決策を見出すに違いない。
畠中は日常風景の中に侵入する小さな幻惑を、メゾチントという手のかかる技法で深い諧調に刷り上げる。技術習得への強い意欲が制作を支えており、版画を対象にした国際コンペへの挑戦を始めたばかりだ。
岡本の描画精度はある水準に達しており、効率とは無縁の膨大な時間を注ぎ込む描き方ゆえに、寡作であることを避けられないかもしれないが、画面にはこういった仕事でなければ得られない瞑想的な充実感が宿っている。
この3人がグループを結成し、東邦アートに継続的な発表の場を与えていただいた。御厚意に感謝するとともに、決して易しくない生き方を選んだ彼女たちが、支持者に恵まれることを願っている。
![]() |
《moment》は人間の時間によって移り変わる状態の変化を、映像的なイメージで描くシリーズ。描いた跡を絵の構成の一部として残すことで、画面に動きや時間的な幅を持たせている。画面には意識や感情のゆらぎを持った、人間の在りようを探る痕跡が表出する。 松尾奈保「moment ver.1 」10F 鉛筆、墨汁、木炭、 チャコ―ルペンシル |
![]() 畠中彩「p.m.15:30」650×550mm 技法 メゾチント/雁皮刷り *3枚1組 【作品解説】 “充実した孤独感”がテーマのシリーズ作品。ぼんやりと滲んだ日常風景の中を黙々とどこかに向かって旅する犬の群れは、私の自画像であり、この作品を見る人の象徴でもある。人が自分の世界に入り込む導入部分を描いたこの作品が、私自身を含めた、無自覚のうちに言葉の影響を受けやすく日常で孤独を憂鬱に感じている人のために存在してほしい。 |
![]() 【技法について】 版画の種類の中で凹版にあたる銅版画の、メゾチント技法で制作している。直接技法のため、エッチングなどの間接技法のような腐食の工程は含まない。銅版画の中でも深い黒としっとりとした白までの諧調を幅広く表現できることが特徴的である。私の作品では、犬の群れが移動する様子を3枚に分けて描いているが、これは1度手を加えると影響が残る版画の性質を利用したもので、痕跡をわざと残していくことで時間経過を感じさせることを目的としており、『信貴山縁起絵巻』などに見られる異時同図法からヒントを得ている。また、雁皮刷りとは雁皮紙という非常に薄い和紙を版に張り付けて印刷することでよりしっとりとした美しい画面を得られる技法で、私はこの雁皮刷りをした後の雁皮紙を乾燥後もう少し厚手の和紙に張り込んでいる。 |
![]() 【モチーフについて】 ぼんやりとした風景の中に一際目立つ犬の群れは、視点の持ち主(自分/鑑賞者)の意識がぐるぐると巡らされていることの象徴だ。犬を選択した理由に、1番感情移入しやすい動物というのもあるが、そもそものモデルは幼い頃に山で出会った捨てられた猟犬である。私の作品の中の犬たちは飼い主を持たず、自分だけで生きる寂しさと自由を抱えながら黙々と旅している。 |
![]() 岡本実佳枝「鬱勃」8F 油彩・テンペラ ふとフジツボの群生が人間の貪欲な心と重なりました。「鬱勃」とは、内にこもっていた意気が外にあふれでることをいいます。生に対する執着が創り出したその姿は力強く私を勇めます。背景色は煩悩即菩提を表しているとされる愛染明王の象徴的な赤にしました。 |
〈制作について〉 あたりまえにあるものを意識して見ると、色やかたち、質感などの視覚情報と自分の記憶がつながり、その対象は新たな姿を見せます。制作にあたり、日常で目にする虚像となった“それ”をたしかに存在する実体へと創造したいと考えています。 私は、油彩とテンペラの混合技法を用い、制作しています。 色の層が作り出す色彩と重なり合う線の動きで対象の姿を表現しています。 |
第3回 RUBICON REBOOT
ルビコン展は、紀元前49年前にカエサルが、当時ローマとガリアの境界であったルビコン川を苦渋の決断ののちに渡河した故事にちなみ、2000年に広島市立大学の先生方により命名され始動された展覧会です。
“芸術とは技の優劣ではなく、何かを決断した生き方の美しさ”という考えに沿って2001年から2010年まで40名の方々が出品されました。2018年に再始動となり、今回第3回展となります。15名の作家による展観をどうぞお楽しみください。
【出品作家】
5 期生 亀山裕昭 HIROAKI KAMEYAMA
7 期生 向川貴晃 TAKAAKI MUKAIGAWA
9 期生 中野淳也 JUNYA NAKANO
10期生 下薗博昭 HIROAKI SHIMOZONO/長坂誠 MAKOTO NAGASAKA
13期生 飴本崇久 TAKAHISA AMEMOTO/ 山本大也 DAIYA YAMAMOTO
14期生 五嶋千絵 CHIE GOTO
16期生 松永瑠利子 RURIKO MATSUNAGA
17期生 行晃司 KOJI YUKI
18期生 木須悠太 YUTA KISU
19期生 王 子駿 SHISHUN OH
21期生 濱元祐佳 YUKA HAMAMOTO/ 真下玉女 TAMAME MASIMO
22期生 松尾奈保 NAHO MATSUO
“芸術とは技の優劣ではなく、何かを決断した生き方の美しさ”という考えに沿って2001年から2010年まで40名の方々が出品されました。2018年に再始動となり、今回第3回展となります。15名の作家による展観をどうぞお楽しみください。
【出品作家】
5 期生 亀山裕昭 HIROAKI KAMEYAMA
7 期生 向川貴晃 TAKAAKI MUKAIGAWA
9 期生 中野淳也 JUNYA NAKANO
10期生 下薗博昭 HIROAKI SHIMOZONO/長坂誠 MAKOTO NAGASAKA
13期生 飴本崇久 TAKAHISA AMEMOTO/ 山本大也 DAIYA YAMAMOTO
14期生 五嶋千絵 CHIE GOTO
16期生 松永瑠利子 RURIKO MATSUNAGA
17期生 行晃司 KOJI YUKI
18期生 木須悠太 YUTA KISU
19期生 王 子駿 SHISHUN OH
21期生 濱元祐佳 YUKA HAMAMOTO/ 真下玉女 TAMAME MASIMO
22期生 松尾奈保 NAHO MATSUO
![]() 5期生 亀山裕昭 「skiflle 」 6M |
![]() 7期生 向川貴晃 「堕天」 356×279mm 鉛筆・ケント紙 この世に実在しない幻想の景色。 人生で一度だけ…山頂の濃霧で一寸先も見えない中、わずか一瞬に光と空が剥がれ落ちたような光景を観た記憶。白い闇と刹那の光。現在と未来。 |
![]() 10期生 下薗博昭 「きみの音ぼくの音」 8F 人物から受け取る同等の価値を引き出したい。先人たちから絵画組成を学んだ下薗は、研究と経験を結び付けて絵画作品をってきた。歴史的絵画組成は絵画としての裏付けを示すものであると信じている。 |
![]() 10期生 長坂誠 「秋麗」 6F |
![]() 21期生 真下玉女 「溶ける自画像 (調べのように私は世界に忘れられ)」 10F |
まずは存在の確認をと描き始めた自画像を、最後は「溶けてしまえ」と念じて描いていた。 矮小な自分が少しの抵抗と共に世界に飲み込まれ沈んでいくことに、抗いようのない自然さを感じて、今は少し安心している |
|
![]() 22期生 松尾奈保 「ごっこあそび ver.4」 10F |
![]() 22期生 松尾奈保 「ごっこあそび ver.5」 SM |
誰でも、まるで怪獣やヒーローにでもなったかのように無邪気に、他人の心を踏み荒らしてしまうことがある。自己顕示の象徴としての角は、好奇心に任せて尖らせたシャンプーの角のように心許ない。 これらの作品は、日常で目にする攻撃的な言動への違和感から着想を得て生まれたシリーズです。 |
2020年
終了 | 1月6日(月)-18日(土)栗原一郎展 | |
終了 |
10月2日(金)-10日(土) RUBICON REBOOT |
|
終了 |
11月20日(金)-28日(土) ANMico~岡本実佳枝・畠中彩・松尾奈保~展 |
|
終了 |
12月7日(月)-25日(金) クリスマス小品展 |
2019年
終了 | 1月7日(月)-19日(土) 安西大展 |
終了 | 3月7日(木)-10日(日)田中英生展AF東京 |
終了 | 4月1日(月)-6日(土) 萩原義雄展 |
終了 | 4月12日(金)-20日(土)今關鷲人遺作展 |
終了 | 4月29日(月)-5月11日(土)懐古人形館展 |
終了 | 5月16日(水)-30日(木)栗原一郎展 |
終了 | 6月7日(土)-15日(土) 岩城大介展 |
終了 | 7月1日(月)-13日(土) 馬籠伸郎展 |
終了 | 9月20日(金)-28日(土)RUBICON REBOOT |
終了 | 10月4日(金)-12日(土)中根航輔展 |
終了 | 10月21日(月)-11月2日(土)今井優展 |
終了 | 11月9日(土)-30日(土)室越健美展 |
終了 | 12月6日(金)ー25日(水)Christmas 珠玉の小品展 |
~Christmas~珠玉の小品展 12月6日(金)-25日(土)<span>
【出品予定作家】
荒木亨子・阿部澤・安西大・小笠原雄介・カズヒコ カケガワ・河村純一郎・栗原一郎・澁谷瑠璃・菅原さちよ・田中英生・千々岩修・松尾奈保・安冨洋貴・山口暁子ほか
【出品予定作家】
荒木亨子・阿部澤・安西大・小笠原雄介・カズヒコ カケガワ・河村純一郎・栗原一郎・澁谷瑠璃・菅原さちよ・田中英生・千々岩修・松尾奈保・安冨洋貴・山口暁子ほか
![]() 田中英生 実 0F \110,000-税込 |
山口暁子 聖夜 0F \132,000-税込 |
![]() 河村純一郎 遠い日 6F \396,000-税込 |
|
荒木亨子 硝子の器 SMS \143,000-税込 |
![]() 栗原一郎 青い花 4F \550,000-税込 |
![]() 安冨洋貴 夢への誘い 3S \242,000-税込 |
RUBICON REBOOT 9月20日(金)-28日(土)
ルビコン展は、紀元前49年前にカエサルが、当時ローマとガリアの境界であったルビコン川を苦渋の決断ののちに渡河した故事にちなみ、2000年に広島市立大学の先生方により命名され始動された展覧会です。
“芸術とは技の優劣ではなく、何かを決断した生き方の美しさ”という考えに沿って2001年から2010年まで40名の方々が出品されました。
2018年に続き、第2回目の開催の運びとなりました。14名の作家による15号から小品まで30点を展観いたします。
【出品】
5期生 亀山裕昭HIROAKI KAMEYAMA
7期生 大谷郁代IKUYO OTANI・向川貴晃TAKAAKI MUKAIGAWA
9期生 友清大介DAISUKE TOMOKIYO・中野淳也JUNYA NAKANO
10期生 下薗博昭 HIROAKI SHIMOZONO・長坂誠MAKOTO NAGASAKA
13期生 飴本崇久TAKAHISAAMEMOTO・山本大也DAIYA YAMAMOTO
14期生 五嶋千絵CHIE GOTO
16期生 佐藤麗生REO SATO・松永瑠利子RURIKO MATSUNAGA
17期生 行晃司KOJI YUKI
18期生 木須悠太 YUTA KISU
“芸術とは技の優劣ではなく、何かを決断した生き方の美しさ”という考えに沿って2001年から2010年まで40名の方々が出品されました。
2018年に続き、第2回目の開催の運びとなりました。14名の作家による15号から小品まで30点を展観いたします。
【出品】
5期生 亀山裕昭HIROAKI KAMEYAMA
7期生 大谷郁代IKUYO OTANI・向川貴晃TAKAAKI MUKAIGAWA
9期生 友清大介DAISUKE TOMOKIYO・中野淳也JUNYA NAKANO
10期生 下薗博昭 HIROAKI SHIMOZONO・長坂誠MAKOTO NAGASAKA
13期生 飴本崇久TAKAHISAAMEMOTO・山本大也DAIYA YAMAMOTO
14期生 五嶋千絵CHIE GOTO
16期生 佐藤麗生REO SATO・松永瑠利子RURIKO MATSUNAGA
17期生 行晃司KOJI YUKI
18期生 木須悠太 YUTA KISU
澁谷瑠璃展 9月2日(月)-14日(土)
*会期中作家在廊「期間限定の身体 Time-limited body」澁谷瑠璃展
人間の肉体と魂の関係は、車と運転手のそれによくたとえられる。
たとえ事故で車が壊れてしまったとしても、運転手はそれを乗り捨てて新しい車に乗ることができる。
たとえこの身体がもしだめになってしまっても、魂は今の私の肉体を捨て、次の新しい肉体に入る、のかもしれない。
生きていれば、傷がつくことだってある。車のように。
年季が入れば、新車同然のようにはいかないだろう。少し悲しいけれど。
この身体には、期限が定められている。
いつまで使えるのかは知らされていないけれど、期間限定の身体である。
私と違って、絵の中の少女達の肉体は期限付きではない。
おそらく、半永久的に変わらぬままそこにいるのだろう。
そんな彼女達の存在が少し羨ましくもあり、またほんの少し可哀想にも思う。
永遠の命があっても、少し退屈なのかもしれない。
期限付きでないと、全う出来ない使命もあるのかもしれない。この期限付きの身体を使って、私にはどれだけのことが出来るだろう。
微かであっても闇に光を。
そして、今よりほんの少しでも美しい世界になることを。
随分昔、この身体を使って、私は絵を描くことに決めた。
多分、それだけしか出来ないから。いや、それさえ出来れば充分である。
人間の肉体と魂の関係は、車と運転手のそれによくたとえられる。
たとえ事故で車が壊れてしまったとしても、運転手はそれを乗り捨てて新しい車に乗ることができる。
たとえこの身体がもしだめになってしまっても、魂は今の私の肉体を捨て、次の新しい肉体に入る、のかもしれない。
生きていれば、傷がつくことだってある。車のように。
年季が入れば、新車同然のようにはいかないだろう。少し悲しいけれど。
この身体には、期限が定められている。
いつまで使えるのかは知らされていないけれど、期間限定の身体である。
私と違って、絵の中の少女達の肉体は期限付きではない。
おそらく、半永久的に変わらぬままそこにいるのだろう。
そんな彼女達の存在が少し羨ましくもあり、またほんの少し可哀想にも思う。
永遠の命があっても、少し退屈なのかもしれない。
期限付きでないと、全う出来ない使命もあるのかもしれない。この期限付きの身体を使って、私にはどれだけのことが出来るだろう。
微かであっても闇に光を。
そして、今よりほんの少しでも美しい世界になることを。
随分昔、この身体を使って、私は絵を描くことに決めた。
多分、それだけしか出来ないから。いや、それさえ出来れば充分である。
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岩城大介展 6月7日(金)-15日(土)
太陽をテーマに金箔、金泥などを使った作品15点を出品いたします。